CPAが高騰して死にかけたキャンペーンを1週間で復活させた施策

〜広告費ムダ撃ちを防ぐ「実践的リカバリー戦略」〜

✅ はじめに

広告キャンペーンを運用していると、突然 CPA(顧客獲得単価)が高騰して「このまま回し続けて大丈夫か…?」と頭を抱える瞬間、ありますよね。
私も先日、とあるBtoCクライアントのリード獲得キャンペーンで CPAが1.8倍に急上昇
「停止すべきか、継続すべきか」判断を迫られました。

ですが、“ある5つの対策” を講じたことで、CPAをわずか1週間で元の水準に戻すことができたのです。

この記事では、その具体的な施策と考え方を「実例ベース」で紹介します。
同じようにCPA高騰に悩む方のヒントになれば幸いです。


💡 状況:CPAが1.8倍、コンバージョン数も半減

  • キャンペーン目的:LP経由の無料会員登録(CV)
  • 配信媒体:Google広告(検索 + ディスプレイ)とMeta広告(Instagram中心)
  • 予算:日額5万円
  • 異変発生時期:広告開始から約3週間後

問題点:

  • CV数が徐々に減少
  • 同時にCPC(クリック単価)も上昇傾向
  • 配信量を絞ってもCPAは改善せず

🔧 実際に行った5つの対策

① コンバージョン地点の再確認(トラッキングの見直し)

まず取り掛かったのが計測の見直し
GA4とGoogle広告でCV数に差があり、Googleタグマネージャー(GTM)で設定ミスが発覚。
→ 計測漏れしていたボタンCVを即修正

📌 ポイント: CV数が落ちたときは「計測エラー」をまず疑うべし。


② クリエイティブのCTR改善(Meta広告)

Meta広告はCTRが0.5%を切っていたため、全クリエイティブを刷新

  • 見出しに「無料」の文言を明示
  • 誘導文をユーザーの“悩み”ベースに変更
  • 写真→イラストに変更し視認性アップ

結果:CTRが1.1%まで改善 → CVRも上昇


③ 広告グループの再編成(Google検索広告)

検索広告では、広告グループが広すぎてキーワードのマッチング精度が低下。
→ キーワードを分類しなおし、「絞り込んだ部分一致」へ切り替え。

また、検索語句レポートから除外キーワードを20件以上追加
結果:無駄クリックが減り、CPCが低下。


④ 配信時間帯の調整

分析すると、CVの8割が13時〜20時に集中していた。
→ それ以外の時間帯を除外し、昼〜夜に集中投下。

結果:インプレッション数は減ったが、CVRが向上しCPAが安定。


⑤ LPのファーストビュー見直し

「フォームまでの離脱率が高い」とのヒートマップデータから、LPを修正:

  • ヘッドコピーを“お客様の声”ベースに変更
  • ファーストビューに申込メリットを箇条書きで追加
  • CTAボタンをファーストビューにも設置

結果:LP滞在時間が+30%、CVRも改善。


🎯 1週間後の成果

指標施策前施策後(7日後)
CPA8,200円4,900円
CVR1.2%2.1%
CTR(Meta)0.48%1.1%
CPC(Google)210円157円

✅ まとめ:CPA改善の本質は「仮説検証スピード」

今回、最も効果的だったのは 「一気に変えすぎず、仮説→実行→測定→修正を短サイクルで回す」こと でした。

CPAが高騰しているときは焦ってしまいがちですが、闇雲に手を打つよりも

  • どこに課題があるかを特定し
  • 小さな施策を優先度順に実行し
  • 数値変化を正確に測定して判断する

この基本サイクルを丁寧に回すことが、実は一番の近道です。


📌 おすすめ:改善に役立ったツール一覧