GA4で訪問者のペルソナを分析するステップ|具体的な手順と活用法

Google Analytics 4(GA4)は、ユーザー中心の分析に最適なツールです。この記事では、訪問者のペルソナ(=理想的な顧客像)を分析する具体的なステップと、GA4で使えるカスタムダッシュボードの設定例を紹介します。


1. ペルソナ分析の重要性

ペルソナとは、サービスやコンテンツのターゲットとなる典型的なユーザー像を具体化したものです。

GA4を使えば、実際の訪問者の行動や属性データをもとに、現実に即した精度の高いペルソナを構築できます。これにより、以下のようなメリットが得られます:

  • コンテンツや広告の方向性が明確になる
  • CV(コンバージョン)率が向上する
  • 離脱率の改善につながる

2. ペルソナ分析の5ステップ

ステップ1:ユーザー属性を確認する

レポート → ユーザー → ユーザー属性 → 概要

ここでは以下の情報を確認できます。

  • 年齢・性別
  • 地域(国・都市)
  • 使用言語
  • 興味関心カテゴリ(Affinity Categories)

🔍 ヒント
「25~34歳・女性・都市部・美容カテゴリ」が多ければ、美容に関心のある都市在住の20代後半女性をペルソナに設定可能。


ステップ2:テクノロジー(デバイス)情報を確認

レポート → ユーザー → テクノロジー → 概要

  • モバイル・PCの割合
  • OS(iOS / Android)
  • ブラウザ(Safari / Chromeなど)

🔍 ヒント
iPhone比率が高ければ、iOS特有のUXを意識したコンテンツ設計を。


ステップ3:エンゲージメント分析

レポート → エンゲージメント → ページとスクリーン

ここではユーザーの行動傾向を分析できます。

  • よく見られているページ
  • 平均エンゲージメント時間
  • 離脱の多いページ

🔍 ヒント
滞在時間が長いページ=ニーズに合っている可能性が高い。そこからペルソナの関心事を探る。


ステップ4:コンバージョンユーザーの傾向を深掘り

探索(エクスプロレーション)機能 → セグメント比較

「CVしたユーザー」と「CVしていないユーザー」で属性を比較することで、理想的なユーザー像が明らかになります。

  • 年齢・性別
  • 使用デバイス
  • 流入チャネル(検索/SNS/広告など)

ステップ5:ペルソナを文章で描く

得られたデータをもとに、以下のようにペルソナを具体化します。


例:ペルソナプロファイル

  • 名前:彩さん(仮名)
  • 年齢:30歳
  • 性別:女性
  • 居住地:東京都
  • 使用デバイス:iPhone(Safari)
  • 流入経路:Instagram経由
  • 関心カテゴリ:美容・健康・ライフスタイル
  • 行動パターン:夜間にスマホでブログを読む/CVページのスクロール率が高い

3. 【実例】GA4のカスタムダッシュボード設定

ペルソナ分析を効率的に行うため、GA4の「探索(エクスプロレーション)」機能でカスタムダッシュボードを作成するのがおすすめです。


🎛 カスタムダッシュボード作成ステップ

STEP1:探索タブ → 新しい「自由形式」レポートを作成

STEP2:変数の設定

  • ディメンション(軸):
    • 年齢
    • 性別
    • 地域(都市)
    • デバイスカテゴリ
    • 流入元(セッションのデフォルトチャネルグループ)
    • 関心カテゴリ(Affinity Categories)
  • 指標(値):
    • ユーザー数
    • 平均エンゲージメント時間
    • セッション数
    • コンバージョン数(イベントベース)

STEP3:タブ設定

  • 行:年齢、性別
  • 列:デバイスカテゴリ
  • 値:ユーザー数、平均エンゲージメント時間、CV数

ポイント
この設定により、「どの属性 × デバイス」の組み合わせが最もエンゲージメントが高いか一目でわかります。


💡さらに便利な活用法:セグメント比較

  • セグメント1:CV達成ユーザー
  • セグメント2:CV未達成ユーザー

この2つを比較することで、理想的な訪問者像=ペルソナをデータから抽出できます。


4. まとめ|GA4でリアルなペルソナを描こう

GA4を活用すれば、感覚ではなく実データに基づいたペルソナ作成が可能です。以下のように活用しましょう。

ステップ内容
属性分析年齢・性別・地域などを把握
デバイス分析使用端末やブラウザから行動傾向を推測
行動分析よく見られるページ・滞在時間など
CV分析コンバージョンユーザーの傾向分析
ダッシュボードカスタム設定で定期チェック